お寺のバリアフリーに思う
仏教タイムスや大法輪など、寺院向けの新聞や冊子があり
毎週、毎月、届けられます。
その中に「本堂を全面バリアフリー化に大改修」、という記事があって
どこどこのお寺が落慶法要を行う、という内容がありました。
ふと思ったのは、以前仏教講演会に行ったときに聞いたお話。
講演してくださったのはお坊さんですが、自分のお寺の敷地内に
高齢者が暮らす家を建て、介護サービスをしているとのことだったのですが
あえて、そこでは段差をつけていると。
そうすることによって、人間の体は怠けずに元気でいるものだと仰っていました。
お寺のつくりを見てみると、本堂、内陣へ行くにしたがって一段ずつ高くなっています。
お城も殿様が座るところだけ高いですよね。
それと同じ理由で、お寺も偉い人(ご本尊さん)が居る場所にむかって高くなる、ということなんだそうです。
なるほど~・・
確かにお寺って、やたらと段差が多いような気がします。
その理由を知ると、なるほどと思いますね。
話が戻って、お寺をバリアフリーにするということは
確かに車いすを使う高齢者、障害者、ケガをされている方は便利になりますし
お参りもされやすくなります。
でも、その理由を知ってしまうと、全面バリアフリー化もどうなのかなぁとも思ったり・・。
玉泉寺にも車いすで来られる方がいますが
そんな時は、ご家族の方や、副住職がお手伝いして支えます。
便利に、自由になるのは良いことの一方で
お寺バリアフリー化を例に挙げれば
なぜそういう造りなのかという理由や背景、歴史、
なにかを尊ぶというような心も一緒に受け継がれていくといいなと思いました。
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