三毒を考える

2019年09月22日

少し前の新聞に、
「放課後子どもプラザの閉館時間を遅くしてほしい、
残業したくても、子どものお迎えに間に合わないから、残業できない。」
と読者からの声がありました。

放課後子どもプラザとは、学校が終わった後、子どもを預かる
児童センターのこと。

新聞によると、この女性は昼間は製造業、夜は飲食店の仕事を掛け持ちし、
もし残業ができれば、深夜に及ぶ飲食店の仕事を減らせる、と書いてあります。
女性の夫は夜勤の仕事をしているそうです。
女性が定時の5時半に仕事を終えて、プラザの利用を30分延長して
6時半にお迎えにいくそうですが、残業をして、7時お迎えにしたいけれど、
プラザが6時半までだと嘆いているのです。
「働く母親が働きやすい環境を市につくってほしい」と訴えているといいます。

この女性の背景が見えないので、なんとも言えませんが
昼間も働き、夜も働き、夫も働いている。
普通に考えたら、これで十分なのではないのか?と思うのですが。
十分に、働いていると思う。
仕事が大好きなのかな?
それとも、もっと働かなければ経済的にも暮らしが成り立たないのでしょうか?

そうなのだとしたら、残業ができる体制に整えて、とお願いするよりも
それだけ働いているのだから、十分暮らせるようにしてください、と
お願いする方が良いのではないでしょうか。
両親ともに普通に十分に働いているのに、まだ足りないとは
おかしいような気がします。

放課後子どもプラザに時間延長の希望が多く出ていると新聞には出ていますが
その背景は何なのか。
ただ、やみくもに、そうした願いが出ているから時間延長するのではなく
(時間延長するのも税金ですし)
なぜ必要以上に働かなければ暮らせないのかを、しっかり検討してほしいと思います。


また一方で。
現代は、暮らし方、お金の使い方、使い道も少し変わってきていると感じます。
例えば、お金がないと言っている人ほど
高い車に乗っていたり、携帯電話につぎ込んでいたり、
身の丈に外れているような、「ハテナ?」と思うような。


「三毒」という言葉があります。
三毒とは、「貪瞋痴」(とんじんち)を指します。

貪(とん)は、むさぼるということ。際限なく欲しがり、必要以上に求めることです。
瞋(じん・しん)とは、自己中心的に怒ること。怒り、憎しむことです。
痴(ち)とは、愚かさ。物事の道理に暗く、実体のないものを真実のように思いこむこと。

暮らしていけない!おかしい!と思うのであれば
声に出すべきですが、
際限なく必要以上に欲しがり、大切なものをおざなりにしてしまうことは
三毒にあたるのだと思います。

自分の持っている分を有り難いと思い、健やかに暮らしていける
社会や精神であれば良いな、と思います。
















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Posted by 玉泉寺 at 20:56 | Comments(0) | お寺 | 暮らし | 社会派
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