ありがとうソラテラ ~ソラテラ感謝祭~

2024年05月15日

日曜日は、最後のソラテラ、ソラテラ感謝祭でした。

食の交流、と言いつつも、郷土食を教わるのを私が一番楽しんでおりました。
食事会以外にも、やりたいこと色々とやりました!
楽しかったな。運動会とか、やりたかったな!
パン食い競争とか!
それらはまた、いつかの時にface02face02
最後にバンドで歌わせてもらって、満足満足。

ここまで続き、集っていただけたのも、
御本尊さんや仏様のお力によるものだな、と心から感じています。
仏縁によってみんなが集い、ソラテラというつながりを持たせてもらいました。


いつも、お寺でやる意味を考えてもいました。
寺離れ、というけれど私はお寺が好きだし、いい所だと思うし、
葬式仏教だけでなく、いろんな形でお寺や仏教と触れる機会があるといいなと思います。


ゆるく永く続いたつながりを次へまた、活かせるように精進します!
ありがとうございました!





  


Posted by 玉泉寺 at 12:40 | Comments(0) | ソラテラ

 

部活動の地域スポーツクラブ移行について思うこと

2024年05月08日

部活の地域移行という話題、課題が出て数年。

学校では部活動は行わず、地域のスポーツクラブへ
子供たちが属して活動を行うことを指します。

学校の先生の不足、先生の働き方改革、子どもたちの習い事の多様化
などが主な理由です。

地域移行では、専門的な指導者が指導してくれるということ、
地域スポーツクラブなので、生徒自身も学校外のさまざまな生徒に触れ合えるということ、
また、クラブには大人も含まれており、児童生徒だけでなく
先生以外の大人や指導者に出会えるということ、
部活と違って、一つのクラブに所属する必要はなく
好きなものをいくつ選択しても良いということ、

がメリットとして挙げられています。

結論から、私が何を言いたいかを言うと
クラブの地域移行は地域格差、家庭格差が広がってしまうため、
行政が何らかの補助をしてくれないと困る、ということです。

喫緊の問題として、以前から地域移行する、という話はもちろん知っていました。

長男の通う信州新町中では、来年令和7年6月で学校主体による部活動が完全に終わり
地域移行となるそうです。

そこで今年度、中1となり、バトミントン部に入部した息子を持つ親としては
はて困るな、と率直に感じました。

つまり、長男は中2の6月で部活がなくなるわけです。

軽く学校の先生に聞いたところ、
指導者がいればいいのですが・・・、とのことでした。

先生が不足しているのも分かるし、生徒の減少により運営できないのも分かる。
だから、今まで通り学校で部活をやってください、とは思いません。

でも、学校で行う部活のメリットは
①送り迎えを親がしなくて良いので親の負担にならない。
②スポーツクラブはお金がかかるけど、学校ならお金がかからないので金銭的にも負担は少ない。
③学校の部活は、積極的に「これがやりたい!」と思わなくても入部し、
 ひいてはその活動が思いのほか自分にとって、生涯スポーツであったり
 趣味となったりすることがある。

①に関しては、地域格差がかなりあります。
新町のような中山間地は、地域スポーツクラブといっても遠い。
子どもが自分で自転車で通える距離にクラブがある市街地とは同じではありません。

②については、家庭格差があります。
スポーツクラブに入りたい、と子供が言っても、経済的にむずかしかったり
また、多子世帯では、一人ひとりの子どもに合わせた習い事を、と考えると
地域スポーツクラブに何人もの子供を通わせるのは限度があります。

③については、部活動をやる意味本来についてです。
意味については、スポーツや文化芸術活動が上達することが挙げられますが
その他にも、そのスポーツや芸術分野で将来一流にならなくても
中学生活の中の3年間、あるスポーツや芸術をやり通した、または、それらに触れ合えた、
という経験体験は、生涯にわたって自分を高め、癒し、自信にもつながると思います。
ここが一番意味としては大きいのではないでしょうか。

私個人のことを言うと
私は中学3年間、ギターマンドリン部で、ギターを弾いていました。
とくにギター大好き!でもなく
ギター弾けるようになりたい、でもなく
ただ単純に姉が入部していたから、という理由で入ったのです。

それでも3年間、それなりにコンクールや大会に出たことで
楽しかったし、最低限弾けるし、今では趣味として自分で楽譜を用意して
好きな曲を弾き語りもしています。

もし、部活動ではなく地域クラブとしてだったら
私はあえて、お金をかけて、親に送り迎えをお願いしてまでギターを
習わなかったでしょうし、
そう考えると、私とギターの出会いは、学校での部活動だったから、と言えます。

親としては、そういう経験をさせてあげたい、と
心から願います。

自分が、サッカーやりたい!バレエやりたい!と一生懸命やれる子、思う子はいいかもしれません。
やりたいと思わないなら、やらなくてもいいんじゃない?
結局は子供次第だよね?
という意見もあるかもしれません。

でも、何気なく始めたギターや何かによって、生涯の趣味、ができるのなら
素晴らしいことだと思うし
そうした、「あいまいな」部分、もとても大切と思うのです。

もし今、子どもたちが学校の部活動がなく
すべて地域移行となったら
そうした「積極性」(お金をかけて、親が送迎をして)をもってクラブに関わる子、関われる子が
どれほどいるのでしょう?

市街地はいいかもしれない。
でも中山間地は?
一人っ子はいいかもしれない。
でも多子世帯は?

長野市は(いや全国か)中山間地活性化、と言い
少子化対策に力を注いで、子育てしやすい暮らしを、と言っています。

しかし、どうでしょうか。
部活の地域移行ひとつとっても、
山間地であることや、多子世帯であることが足かせとなり
街場へ暮らし、子どもは一人で十分、と思うのではないのでしょうか。

初めに言ったように、だから学校がやれ、とは思いません。
人口減、先生不足により、学校の部活動が無理なのは分かってる。
昭和の時代のような部活動をイメージするのも、もう違う。

しかし、私は、せめて小学校、中学校の義務教育までの間は
家庭格差、地域格差を埋めるのは行政であり、政治であると思います。

やりたくてもできない家庭、やりたくてもできない地域、があります。
子どもがやりたがってないから、やらなくて良い、のではなく
やれる機会を平等に与えるのが、義務教育なのではないでしょうか。

やりたい子だけがやっていれば、ますます格差は生まれます。
ますます少子化になります。
高校になったら、それはもういい。自由ですから。
でも、せめて義務教育期間は、平等な教育を、政治がなんとかしてくれなくては困ります。

その政策を考えるのが政治家だと思います。
私は補助金を出すしか今のところ考えが浮かびませんが
この問題は、どうしたら良いのでしょう。
本当に難しいです。

市町村議会議員から、国会議員まで、政治家は、いろんなところを視察しているのなら
何かアイデアを出して考えてほしいと思います。

地域移行について、全国でいろんな市や町が
「地域移行はこんなメリットがあります」と、ユーチューブにアップしていますが
良いところしか言ってないし、街のことしか考えていない。
ですから、議員の皆さん、ぜひ考えてほしいと思います。









  


Posted by 玉泉寺 at 12:32 | Comments(0) | 暮らし | 子育て

 

ソラテラ感謝祭!

2024年04月26日

ソラテラを初めて10年たちました。
今までたくさんの皆さんにご参加いただき、また、いろんな企画を楽しんできました。

お寺に親しんでもらうこと、仏教に触れてもらうこと、自然を楽しむことを目的に行ってきましたが、
この度10年の節目を迎え、ソラテラを閉じたいと思います。
理由は、ソラテラに変わり喫茶山川草木をはじめたこと、節目を迎えたこと。

今後は不定期に焼き芋会や子ども合宿などを計画できたらと思っています。

そして、最後のソラテラとして「ソラテラ感謝祭」を開催します!
今まで皆さんと作ってきた料理をご用意しますので、
みんなでワイワイ食事会をしましょう!

一緒に作れるところは一緒にお願いしますface01face01

皆さんのご参加をお待ちしております。

10年間、本当に本当に、ありがとうございました!

*************************

■日時 5月12日(日) 10:00~
■申し込み メッセージ、または090-5993-3514まで

※会費は無料です

  


Posted by 玉泉寺 at 22:20 | Comments(0) | ソラテラ

 

2024 喫茶山川草木 5月

2024年04月12日

5月の喫茶山川草木は

9,16,18,23,30  となります。

GW中はお休みとなります。

5月5日子供の日は玉泉寺の大般若会です。
鉄眼さんが全国を勧進して広めた大般若経典。

今年はその宝物庫に見学に行ってきましたので
さらに有難みをもって経典の修復作業にとりかかりますicon09icon09

よろしくお願いいたします。


  


Posted by 玉泉寺 at 18:17 | Comments(0) | 喫茶山川草木

 

2024 喫茶山川草木 4月

2024年04月08日

4月になり、やっと玉泉寺の雪も溶けだしました。

そうなると草木もモクモクと動き始め
春の気配を感じます。

喫茶山川草木も、ゆっくりと始まります。

今月4月は11日、18日の二日間のみとなります。

もちろん、喫茶ではなく、お寺へはいつ来ていただいてもいいので
訪ねてみたいという方は、ぜひお立ち寄りください。

今年度も、よろしくお願いします。  


Posted by 玉泉寺 at 09:13 | Comments(0) | 喫茶山川草木

 

春休み、京都旅行へ③~東福寺、宿周辺~

2024年04月07日

三日目は、①に書きました宝蔵院へ午前中から出かけ、
お昼はヴィーガンラーメンをいただき、
黄檗宗の本山の萬福寺も拝観しました。

萬福寺の周りに塔頭寺院としていくつか寺院があり
宝蔵院もその一つなのでした。

黄檗宗は、インゲン豆を日本へ伝えたことで有名な隠元禅師が開かれた
日本三禅宗の一つです。
ちょうど時代は江戸。
4代将軍の家綱公の尊崇を得て宇治の地を与えられ
開創されたのだそうです。

伽藍の配置や堂舎の建築様式は中国の明朝様式を取り入れ、
これまでに焼失を免れ、創建当初のすがたそのままを今日に伝える寺院は日本では他に例がなく
代表的な禅宗伽藍建築群として文化財に指定されています。
(パンフレットより、途中省略)

たしかに、萬福寺の伽藍や本堂内の装飾は日本的というよりも
中国的で、竜宮城みたい、と思いました。

また、黄檗宗の儀式さほうは中国明時代に制定された仏教儀礼で行われ、
読経は中国から伝わった当時の発音で発音し、明時代そのままの法式を継承しているのだそう。
その儀礼も見てみたいなぁと思いました。

また、鉄眼さんは隠元さんの弟子であり
隠元さんが中国で印刷所を構えていたことを知り、
鉄眼さんもまた、木版を開刻することを心に決めるのでした。
隠元さんは、鉄眼さんの熱意に感動され、多大なバックアップをするのです。

隠元さんは、木版技術だけでなく、建築、文学、明朝文字や原稿用紙の型、
その他にも様々なものを日本に伝え、それらは江戸時代の町民文化の基となり
「黄檗文化」と呼ばれ、現在私たちも当たり前に使用しているものが伝えられたのだそうです。




そして、JR奈良線に乗って、京都へ戻ります。
途中駅には伏見稲荷があって、海外の観光客の多いこと多いこと。
外国人観光客に交じって、自分たちも外国を旅しているような気分になりました。

さらに途中、臨済宗大本山の東福寺へ。
お庭と回廊が有名です。
禅宗のお庭は見事で「八相の庭」と呼ばれ、
お釈迦様の生涯の八つの重要な出来事に因んで命名されたものだそう。




さて、これで宿に戻り四日目の昼には帰りの電車に乗るのですが
京都駅に向かう途中に東本願寺をお参りしながら帰りました。

真言宗、修験道、浄土宗、黄檗宗、禅宗、浄土真宗、
いろんな宗派の寺院をめぐってそれぞれの違いを感じることができ
とても面白い旅となりました。

浄土宗、浄土真宗は民衆、門徒さんが集まるからか本堂、伽藍の大きいところが特徴であったし
禅宗は道場を備え、質素、庭などで宗教観を表していましたし
黄檗宗では中国明時代の景色を見ることができました。
真言宗密教では曼荼羅や法具、仏像がそれらを現しており、やはり見事でした。

奈良へ行くと、また歴史の古い寺院があったりしてそれはそれで楽しいのですが。
それはまたの機会に。

そして、今回の旅のもう一つの面白さが、お宿。
京都駅から車で20分ほどの住宅街のなかに空き家を今風におしゃれにリフォームした一棟貸しの宿に宿泊しました。
周辺は小さな商店がぽつぽつと集まる通りで、
レストラン、カフェ、パン屋、コーヒー店、漬物屋
鉄板焼き屋、立ち飲み屋、中華屋、銭湯まで何でもそろう通りだったので
毎日食べることも楽しみで、しかもどこも美味しくて、貸し自転車もあり、ホテルにはない宿泊の楽しさを味わうこともできました。

最終日に、タクシーの運転手さんにお勧めされた近くの銭湯は
内装がとても珍しくて、天井に天狗の彫刻や欄間も見事なものだったりして
お客さんは外国人ばかり。
番頭のおばあちゃんが英語を話していたので驚きましたface03

子供たちはお寺ばかりでつまらなかったかもしれないけど
まぁ仕方ないとして(卒入学のお祝いと言っておきながら・・・)父母は120%楽しんだ春休みの研修旅行となりました。

黄檗宗の宝蔵院は、なかなか知られていないけれど
機会があったらぜひ、行ってみていただきたいお寺であります。


以上、春休み京都旅行レポートでした。

  


Posted by 玉泉寺 at 00:29 | Comments(0) | お寺 | 暮らし | 子育て

 

春休み、京都旅行へ②~聖護院、黒谷山、平安神宮、京博~

2024年04月06日

しなのから新幹線に乗り、京都へ。
着いてすぐ、真言宗の総本山東寺へ。

やっぱり私は真言宗や天台宗のお寺が好みです。

浄土真宗の金キラの大きな伽藍のお寺や
曹洞宗や臨済宗の庭や禅のお堂のお寺も良いですが
真言宗、天台宗の古い造り、そしてかっこいい仏像たちを拝見するのが好きです。

弘法大師、真言宗の宗教観である曼荼羅や
分かりにくい密教の教えを仏像に具現化して分かりやすくしているので
密教寺院にはいろいろな仏像があります。
インドや中国由来の仏様もいます。

それらの仏さまたちが、とても良いお顔をされています。
宗教的にも見れますし、美術的にも見れます。
禅宗のお庭もそうですね。庭に宗教観をのせています。

東寺の講堂にあります、立体曼荼羅は
仏像たちが大日如来を中心に曼荼羅として取り囲み
密教の教えを表しています。

東寺に見られる帝釈天は教科書にも載る
お顔のかっこいい仏様。

弘法大師から時代は進み、足利尊氏や織田信長も
東寺に本陣をおき、戦いをしたのだと宝物館の資料で見ることができます。
そうした昔の書状などをみるのも、私にとっては興奮してしまいます。

いつからこんなに歴史好き、お寺好き、仏像好きになったのかしら?face08face08




そして二日目は本山修験宗の聖護院門跡へ。
玉泉寺も修験の流れをくむ山岳寺院ですので、その本山の聖護院は興味がありました。
行ってみると、意外と建物自体は新しいと感じたのですが、それでも1676年の再建なのだとか。
京都奈良では周りの寺院がすべて古いものなので、江戸時代でも新しく感じてしまう。


修験道は役小角が開いた宗旨で、日本古来の山岳信仰、自然崇拝を源に発し、
民俗信仰と仏教(特に密教)・道教などの思想が融合して成立しました。
修験とは実修得験の意味で、修行の体験によって人格を高め徳を表すことをいい
理論よりも実践が中心になっています。
中略
山に入って自然の声を経典として仏心を探り身体を練り、日常生活の中に菩薩道を実践できるように努力するのです。
(聖護院のパンフレットより)

確かにこの説明を読むと
玉泉寺での山の暮らしの中では、「自然の声を経典として仏心を探り」
「日常生活のなかに菩薩道を実践できるように」という言葉が分かるような気がします。
…と言っても、修験の修行は私のようなこんな普通の暮らしとは全くべつものでもっと厳しいのでしょうが、
それでも山にいて、自然の声を聴き、というのは
街の暮らしでは気づきえないことがあると思います。
そこから菩薩道、仏心を探る、ということなのですね。




聖護院のあとは、そこから近くの浄土宗法然さんのお寺へ。
黒谷山金戒光明寺と言います。
法然さんが比叡山の黒谷を降り、初めて庵を結んだ地なのだそうです。
幕末になると、新選組の拠点となったお寺だそうです。

今は周りが住宅街となっていますが
法然さんが庵を開いた当時は、当たり前ですが
周りは何もなく、貧しい民がいて
法然さんの南無阿弥陀仏と一心に念ずれば
極楽浄土へ往けるという教えに、たくさんの民が救われたのだと思います。

そのあとは京都の友人と久々の再会をし、平安神宮でランチ。
広い境内にはたくさんの地元の人や観光客がピクニックをしたりして過ごしていました。
私たちも平安神宮前の芝生にお弁当とコーヒーを広げ、ゆっくりと。
子供たちはお寺巡りよりもこうした公園で走り回っているほうがよっぽど楽しそうでしたface03




その後、友人と別れ、急遽行きたくなった京都国立博物館へ。
雪舟展がやっている、とのポスターをみたのですが
私の勘違いで期間外。ちょうど展示物入れ替えの時期でお庭だけ拝観してきました。
が、お庭だけでも十分歴史好きには楽しめる。さすが古都!
平安京の支えとなった礎石となった石が野ざらしで展示されていたり、
歴史が違うわー、と感心しきりでした。




京博のお向かいにある三十三間堂に閉館時間ギリギリに滑り込んでたくさんの仏さんを拝見し二日目を終えたのでした。

③へ続く。







  


Posted by 玉泉寺 at 23:31 | Comments(0) | お寺 | 暮らし | 子育て

 

春休み、京都旅行へ①~黄檗山宝蔵院〜

2024年04月04日

今春、長男と次男がそれぞれ中学校と小学校へ入学します。
そのお祝いに京都へ家族旅行に行ってまいりました。

京都へは目的があって行きました。

一つは大般若経を世の中に広めるため、木版印刷技術に尽力した鉄眼禅師の本元となる版木収蔵庫のある黄檗宗、宝蔵院へ。


ブログでも何度か紹介した鉄眼禅師。
玉泉寺の般若経典は初期のものではないかと以前、大学の教授に指摘を受け
そこから、気になっていろいろと調べたところ
京都の宇治にある、宝蔵院というお寺に版木がすべて収蔵されていると知ったのです。

そうと知っては、行かないわけにはいきません。

京都は外国人の観光客にあふれていましたが、私たちの向かうお寺は
タクシーの運転手さん曰く、シブい、というお寺だそうで
他に観光客もなくゆっくり、じっくりと見学することができました。

実際に足を運んでみると京都の中心から少し離れ
静かな住宅街の中にあるお寺。

宝蔵院のお弟子さんが
普段は見ることができない収蔵庫の中へ案内してくださいました。

中には、江戸時代に実際に使われていた木版がびっしりと。
ここから、一つひとつ手作業で彫られ、すられた大般若経が全国へと渡ったのだと思うと
その歴史、当時の人達の思いや作業の大変さに、息をするのも忘れ
はぁぁ~っと息をもらすしかありません。

鉄眼さんは木版印刷技術だけでなく明朝体文字や原稿用紙の原型も
同時に広め、定着させ、現在も私達はそれらに倣って使用したりしています。

戦前までは、国語の教科書に鉄眼さんのことが載っていたようで
高齢の方は鉄眼禅師、というと知っている方が多いのだとか。

宝蔵院には、興味深いことに全国から発注を受けたお寺へ
大般若経典を刷って送っていた記録が残されています。
当時の貴重な資料を見せていただきました。

玉泉寺の大般若経典も古いものだと聞いていたので
記録に残っているかなとドキドキしながら見ましたが
残念ながら玉泉寺の名前はありませんでした。
知っている県内のお寺もあり、また、その歴史を知ることができたり
新たな疑問ができたりと面白い発見でした。

ただ、こんなにも歴史的価値の高いものを保存し遺していくことが今後の課題だと話されていましたし、
本当にその通りだと思いました。
一寺院の力だけでは、これだけのものを保管し状態良く遺していくのは難しいことです。
国宝としても良いくらいの文化財だと思うので
今後は国やなんらかの支援があると良いなと思いました。

大般若経を開くときに、いつも気になっていた巻末のページにある、
鉄眼の文字や、全国からの勧進の記録。
今回、宝蔵院へ訪れ、実際にその元となる版木を直に見ることができ
時空を飛び越えたような気がします。
たくさん刷って、木がすり減っている当時の版木たちを前に
きっとたくさんの人たちがこの事業に関わって、手にとっていたのだろうと。

その一冊一冊、1ページ1ページに思いが乗っているような気がして、
SNSが普及して、何でも簡単にあっという間に情報がどこまでも飛ばされていく現在とどれだけの違いがあるのだろうと。
簡単に済まされる今だから、情報も何もかも使い捨てできるのかもしれないけど
鉄眼さんの時代は考えられない苦労もあっただろうし、今同じことはできないけれど
一つひとつ、一人ひとりが尊い、貴重なものとして存在したのだろうと思います。

そういう意味でも、今、見直さなければならない鉄眼さんの偉業であり文化財であると思いました。

写真は許可を得て撮り、載せてあります。




宝蔵院の紋は平家の丸に揚羽蝶。
でも詳しい資料がなく、その関係は分からないのだとか。


一枚一枚の版木にびっちりと大般若経が彫られています。







宝蔵院では寺ラーメンとしてヴィーガンラーメンが寺内で食べられます!
あっさりとして美味しい。
子どもも一杯、ぺろりと頂きました。

宝蔵院様、ありがとうございました。

京都旅行②へ続きます!




  


Posted by 玉泉寺 at 23:11 | Comments(0) | お寺 | 暮らし | 子育て

 

初午 無事に

2024年03月24日

3/10,玉泉寺の初午が無事に執り行われました。
コロナがあけ、通常に戻った行事。
沢山の方にご参拝いただきました。

その裏には、たくさんのお手伝いの皆さんに支えられていました。
檀家さんや檀家さんでない方や、
ご近所やご近所でない方や。
高齢のおばあちゃんや、若い人や。

お手伝いをお願いすると、快く引き受けてくださり
本当に感謝です。

雪が降った3月なので、雪かきに駆けつけてくださったり
高齢のおばあちゃんだけじゃお勝手仕事が心配だからと来てくださったり、
住職と一緒に本堂の準備をしてくださったり
たくさん申し込まれた木札を、忙しい住職に変わって書きに来てくださった
檀家さんの書家。

皆さん、見返りを求めず、損得を考えず、できることを気持ちよくしてくださる。
仏様かと私はいつも思うのです。
いや、これが本当の仏様。
なんと有り難いことです。


子どもたちも卒入学が重なり、カバンやランドセルが新しくなりました。
身代わり不動や交通安全札も新調して、守ってくださるようにカバンに取り付ける、春。

皆さんにとっても、佳い春でありますように。


  


Posted by 玉泉寺 at 20:19 | Comments(0) | お寺

 

玉泉寺しんぶん 

2024年02月29日

玉泉寺広報媒体として…
「玉泉寺しんぶん」なるものを密やかに発行しています。

発行するという大げさなものではなく
手作りの本当に簡単なものです。

玉泉寺に来た時から書いて作っているのですが
初午や大般若会などの行事のお知らせと一緒に同封してお送りしているので、年に2回くらいのペースで発行し、この間の初午のお知らせと同封したもので、やっとこ第23号となりました。

十数年もやっているのにまだ23号かぁ…、と思ったのですが、こちらのブログやSNSをご覧にならない方には紙媒体も好評で、また、内容もブログと被ることもありつつ、より、お檀家さん向けに玉泉寺のことや玉泉寺を支えて下さる方の紹介なども取り入れて書いております。

本当にスローペース発行ではあるのですが、楽しみに待っているとの声をいただくこともあり、頑張る原動力となっています。

檀信徒さんのうちで今までの号を見逃した!読んでみたい、という方がいらっしゃいましたら、お知らせください☺️☺️






  


Posted by 玉泉寺 at 09:33 | Comments(0) | お寺 | 暮らし | 子育て

 

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