2024年12月27日

年末の一仕事

さあ、今年も残りわずか。

後回しにしていた障子の張替えをしました。

お寺の玄関の障子がボロボロ…

寒かったので、室内で。
末っ子がお手伝いをしてくれました。

今までは障子の張替えをはじめ、
神代の切り替えなど、おおざっぱな・・・いや、忙しい住職に代わって
手先の器用だった住職の実兄、正俊翁が担っておりましたが
今年の夏、静かに息を引き取りました。

まだ正俊さんが元気だったころ、
障子の張替えの仕方も教わったり
神代の作り方も興味があったので教わったりしていました。

玄関の障子がボロボロだったので、「あー、張り替えなくちゃ…」と
何気なく作業を始めたのですが
「あぁ、正俊さん、いなくなっちゃったんだな」、と思いながら。
「私がやってもいいね、じゃなくて、私がやるようになっちゃったな」、と。

近所の深(ふかえ)媼も、生前、障子の張替えについて
「破れたり、汚れたりした部分だけ張り替えればいいだよー。
全部変えるなんて大変だもの」と、
玄関先で話していたのを思い出したりして。

「そうだそうだ、深さんも、破れたところだけ変えればいいって言ってたな」、と
思い出しながら。


「…こんなにたくさん張り替えるのなんて無理…」と思いましたが
「破れた、汚いところだけでいっか。」、ということにして、
正俊さんと深さんの力を借りて、一仕事を終わらせたのでした。


さあ、年の瀬。

玉泉寺には雪が積もっていますが
我こそは!という方、除夜の鐘を突きにいらしてください。
 
今年もありがとうございました。
良いお年をお迎えください。



 


Posted by 玉泉寺 at 22:27 | Comments(0) | お寺 | 暮らし | 子育て
 

2024年12月24日

山川草木 薬膳クラフトコーラ

玉泉寺内にて営業をしている喫茶山川草木。
おかげさまで、この山中の喫茶店に通ってくださるお客さんも居り
一人でお店に立つと忙しい日もあり、有難いことです。
数少ない営業日ですが、お寺という環境でお話しをしたり、
ゆっくり過ごしていただくことが今後もできればと思っております。


 さて、山川草木では手作りのクラフトコーラをお出ししています。
信州新町の山野で採取したドクダミやヨモギなどの薬草を原料にした
薬膳趣向のコーラシロップです。

弘法大師空海が諸国行脚の途中、病で倒れている人に与え、
病人が元気になったという故事から「引き起こす」ほどの効力を持つ
「ヒキオコシ」という名のついた薬草も使用。

古来より修験者たちが薬草を使って人々の病を治していたといわれ、
山岳寺院である玉泉寺周辺でもたくさんの薬草を摘んで薬としていた歴史があります。

炭酸やお湯割りなど、お好みで割って召し上がっていただくのですが、
飲むとほんのりと野草の香りがし、心なしかポカポカ体が温まる、
といった声も聞かれます。


好評につき、この度、クラフトコーラのシロップを製造販売することとなりました。
今後、他地域でも販売を考えております。


「お寺から発信する心と体に優しいモノコト」をコンセプトに、
地元の業者さんに原料の野草を採取してもらい、多少でも土地のものを使い、
地域の益となれれば良いと思います。

また、ラベルには仏教の言葉を載せました。
全7種類の仏教の言葉。
私たちが生きるうえで大切にしたい仏教の教えとともにお届けします。

私が、いいな、と思った言葉、教え、
ともすると難しくなりがちな教えなども、
どのようにしたら分かりやすく伝えられるかを
副住職とともに、一つひとつ頭を悩ませながら考えました。

7種類の言葉があるので、ラベルを見比べながら選んでもらう楽しみも。
ぜひ、注目して読んでいただけると嬉しいです。

手に取ってくださった方が、仏教の言葉や心に触れ、
少しでも仏教の良さを知り、前向きに明日を生きることを願っております。

250ml入、割って飲むと5~6杯分。
1本1500円で喫茶山川草木でも販売しています。
ご興味のある方は、玉泉寺 喫茶山川草木にも置いてありますので
声をかけてください。







 


Posted by 玉泉寺 at 21:36 | Comments(0) | お寺 | 暮らし | 喫茶山川草木
 

2024年12月11日

ご挨拶 玉泉寺にて得度式を

私事ですが、この度、玉泉寺住職を師僧に
「世蓮せいれん」という僧名をいただき、
僧籍に入りましたことをご報告いたします。

突然!?、と驚く方もいらっしゃると思いますが
自分の中では以前から、ごく自然に僧侶となりたいなと思っていたことであります。

もちろん、そうなることに
「私が成ってもいいのか」など悩むこともありましたが
それでもやっぱり、なりたい!と思う気持ちの方が勝り、
住職にも相談し、得度を迎えることとなりました。

十数年前に初午星まつりのお手伝いに玉泉寺に来てから
この山奥のお寺にたくさんの参拝客の方が来ていて
檀家のお手伝いのおばちゃんたちと一緒にお投じ蕎麦を作って
「お寺って楽しい場所だな」と思ったのが始まり。

その後、玉泉寺に嫁いでからお寺で暮らす中で
楽しいだけでなく、仏教の教えの素晴らしさや、
現在の混沌とした世の中で、仏教の本質を突く、不変の教えが
今の社会を生きるヒントや助けとなるのだと感じました。

お寺として必要とされる意味なども感じました。

そうした思いから、もっと仏教を勉強したいと思いましたし
住職や副住職が不在の時にいらした方にもお経を読んであげられたらと思ってもおりました。

また、玉泉寺の歴史を紐解いていくと
山岳信仰、修験のお寺であり、代々祈禱寺として地域の人たちに頼りにされていたということも分かりました。
そうした歴史、系統を繋いでいくのにも僧侶となり教えを請いたいと思いました。

そうした思いが数年前からあって、
今回、決心をしたのでありました。

とはいえ、まだ分からぬことばかり。
住職や副住職から勉強させてもらいながら
玉泉寺の寺門興隆に努め、今後も精進してまいりたいと思っております。


私が僧侶になった時に、ある方から
「お寺に暮らしていて、自然とそうした気持ちになるというのは
玉泉寺さんはいいお寺なんだね」、と言われました。

なんだか、すごく嬉しい一言でした。

私は、仏教もいいと思っているし、玉泉寺もいいところだと思っている。

今後も、その気持ちを大切に
皆様にその良さをお伝えし、還元していけたらと思っています。

今後とも、どうぞよろしくお願いいたします。








 


Posted by 玉泉寺 at 20:46 | Comments(0) | お寺