2015年11月20日

自灯明法灯明

仏教について、お釈迦さまの教えについて、
私は常々素晴らしいなぁ感じているのですが
その中の一つをご紹介。

自灯明法灯明。(じとうみょうほうとうみょう)

お釈迦さまがなくなる時にお話になった最後の言葉のひとつです。
有名なことばで、ご存知の方もいらっしゃることと思いますが
このお話を聞いたときは
こんなこと言えちゃうお釈迦さまってすごいなぁ~と、感動しました。

要は、「自分自身を灯びとして生きなさい。」(自灯明)
「だけれども、自分自身だけを頼りにしていたら、
偏ることもあるし、心もとない。
だから、法も灯びとして生きなさい。」(法灯明)ということです。

言ってしまえば簡単なことだけど、なかなかできないことです。
そして、こういうシンプルな大切なことをさらっと教えてくれているところが仏教の素晴らしいところだと私は思います。

まずは、自分に自信をもって、自分を核に生きよ、ということです。
だけどもそれだけでは偏るし誤ることもあるので
法や規律も併せてもちなさい、というのです。

これは鬼に金棒と思います。
今の世の中、自分自分ばかりで、
他人のことはおかまいなしの人や考えが
たくさんあります。
もちろん、自分の考えややりたいことも大切で、
自己主張の時代ですがそれだけでは、危ういです。

逆に、規則や親に縛られて自分を解放してあげられないのも
かわいそうな話です。

自己と法とがバランスよくあるのが良い、というのがお釈迦さまの教えです。

これって、子育て中の親世代に伝えたい・・・と思います。
子育てのことで相談に来られる方も、
自由にしているか縛っているか、どちらかに偏ったご家庭が往々にしてあります。

自灯明法灯明。

お釈迦さま、深イイなぁ。



 


Posted by 玉泉寺 at 11:11 | Comments(0) | お寺 | 暮らし | 子育て