2022年01月25日

マンダラの思想を生かす

真言宗豊山派の冊子に「光明」があります。

この冊子が私は好きで、よく読んでいるのですが、
新春号の特集は「マンダラ」。

マンダラについて簡単に分かりやすく書かれています。

言葉で伝えるのには難しい真言密教の悟りの世界を
図画で表しているもの、なのです。

以下、一部抜粋

マンダラには経典に説かれた教えに基づく理想世界が、
仏たちの集合体として描かれているのです。
真言宗の教えのエッセンスを目に見える形で表現したものです。

多様でありながら統一と調和が保たれ、鬼神をも含めたあらゆるものが
それぞれの価値と役割を持って密接に結びつきながら、適切な場所に正しく配置されています。

ふむふむ。
なんだか、現代にも通じる考えですね。

また、代表的な金剛界マンダラと、胎蔵界マンダラ。

金剛界マンダラは、ほとけの智慧を要素に。
金剛、とは何者にも砕かれない堅固なダイヤモンドを意味します。
智慧は知識とは違い、正しいものの見方のこと。
自己中心的ではなく、とらわれの心から離れて見ること。
こうした堅固な智慧を、金剛界マンダラでは表しています。

対になる胎蔵界マンダラが表すのは、慈悲。
胎蔵界というのは、母胎、子宮、を意味します。
無償の愛、といいますか、人を思いやる心を指します。慈悲です。
困ってる人に手を差し伸べるだけでなく、
道を外した人には忿怒の姿をした不動明王のように、強い力で導くことも。

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智慧は、自分自身の生き方考え方、
慈悲は他者との関わり方と言い換えることもできます。
私達が人の繋がりなくして生きられないように
慈悲に基づかない智慧は受け入れられませんし、
智慧に基づかない慈悲は方向性が定まりません。

両者をバランスよく保つことが大切です。

この2つのマンダラは元々、別々に成立したもののようですが
真言密教では「両部不二りょうぶふに」としてセットで捉え、
智慧と慈悲とを兼ね備えることを目指しました。

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真言密教、すごーーーい!
確かに、智慧と慈悲はセットがいいです。

それぞれ1つずつでも尊いものですが
2つ兼ね備えることができれば、より良いですね。

それぞれの仏さまが教えてくれること。
日々の生活に添わせながら観て、さらに実践できればと思いました。














 


Posted by 玉泉寺 at 16:49 | Comments(0) | お寺