2024年11月02日

玉泉寺のお守りたち その2

さて、紙札です。

印刷のものと
手書きのもの、
そして木版刷りのものがあります。

1、家用のお札 3種1セット 3枚で1000円

一年の始まりの初午星まつりの際にお渡ししていますが
通年お渡しできます。

火防と家内安全と、星供札と3枚が1セットになっています。
(バラで欲しい方には、バラでも。)
人はそれぞれ星をもっており
星供札はその年の、星回りを良くする札です。




2,厄除け札 300円

その名の通り、厄除けの札。
主に厄年の方に使われます。





3,難産除け札 300円

出産を控えた妊婦さんに。
ふつうは安産祈願ですが、この札は難産を除ける、という札。

どちらにせよ、母子共々の健康、安全を祈る札です。
手書きの札になっています。




4,方位除け札  300円

ここでいう方位とは、星の位置のことで
一人ひとり生まれ持った本命星という星がぐるぐると巡っているのです。

自分の本命星が凶方にあるときには、この方位除け札や方位除け祈願をもって
災いから身を守る、災いを除ける、ということがされてきました。



昔から、お寺で手作りで作られていて
忙しい住職に代わり、昔は近所の檀家のお爺さんが、最近だと私や副住職も
手伝いますが、最後には必ず住職により封をしています。

こちらの札は初午星まつりの際に申し込んだ方にご用意し、
護摩の火で浄めた後、お渡ししています。


5、牛馬安全札 300円

貴重な働き手として、また、財産として牛や馬を飼っていた時代に多く刷られた木版の紙札です。
今は、この札を申し込みされる方は減ってしまいましたが、
印刷の札が多い中、未だ一枚一枚手刷りで、木版もかなり昔のものを今でも使っているという希少価値と
なんとも言えないデザイン性も併せて、好きな札の一つです。




6,三峯講おおかみの札

以前、ブログで紹介した時から一部のファンや関係者の方に注目され
それによって、私たちもこの札の希少性、重要性を逆に知ることとなった木版です。

三峯山で行われていた三峯講が全国に広がり、寺院がその札を配布し中心を担う役割を担いました。
蔵を泥棒やネズミから守る、神の使いの狼信仰も合わさり、今でも狼を祀る祠が各地にあります。

その札は、印刷のものも多くなっている中で、木版のものが残るのは珍しいといい、
ブログで紹介した際には、ある自治体の学芸員さんが、木版を借りに来たほど。

今でも、古い集落の土蔵には狼のお札が貼られているし、民俗信仰として地域に根付き、お寺でも、お札をお渡ししていたのでしょう。
そうした時代を知る貴重な木版なのだと知りました。


7,そのほかの木版

玉泉寺には三峯の狼のお札のほかにも
養蚕のお札や牛頭天王のお札や珍しい木版が残されています。
今は刷られなくなってしまったけど、江戸から明治大正と、
当時はそれらの札に価値があって
求められていたのかと思うと貴重な資料だと思います。


以上が紙札です。
次回は木札を紹介します。



 


Posted by 玉泉寺 at 15:04 | Comments(0) | お寺