恩おくり

2014年04月09日

私がお寺に嫁いで、すぐのこと。
ご近所に住む、80歳を過ぎたおじいちゃんが
私に言いました。

「俺はここのごしょしゃん(住職)にとっても世話になった。だから、どうか、ごしょしゃんを大事にしてやってくれな。」

それを聞いて、私は、そんな風に言われるほど人を大事にしていた住職を、私も大事にしないといけないな、と思ったんです。
恩がめぐっているんだな、と思いました。

また、ある時に
ご近所に住む、70歳を過ぎたおばあちゃんが私に言いました。
私はこのおばあちゃんに、事あるごとに昔ながらの料理を教えてもらっているのですが、

「私のしゅうとめさんが、お寺の死んだおばあちゃんに、大変お世話になった、分からないことは全部お寺のばあちゃんが教えてくれたって言ってたっけねえ。だから、今度は私があなたに、教えられることは教えようと思ってるよ。」
と、言ってくれました。

「恩おくり」、という言葉があるけれど、まさにこのことだなあと実感しました。
以前、自分が受けた恩を、またいつか違う人へ送る。
自分が送った恩が、どこかでまた、送られていく。
そうやって、人と人とは支えあい、結ばれながら続いていくんじゃないかな、と思います。

私は今、住職や副住職、おじいちゃん、おばあちゃん達に恩を受けているけれど、いつかまた誰かに恩を送りたいと思います。


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Posted by 玉泉寺 at 22:31 | Comments(0) | 暮らし
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