2017年02月15日

田舎に仕事はないのか

近年、田舎に移住したいと考える人が多いようです。
人口減少が叫ばれるなか、各自治体ともに移住を促進するために
予算をくんだり、イベントを開いたり、田舎暮らしをアピールしています。

そんな中で、先日の新聞に
移住を希望する人に心配ごと、不安をきいたところ(何割の人か忘れましたが)かなり多くの人が
仕事がない、と回答していました。

田舎は便利な立地にあるわけではないので大きな会社もないし、
ある程度の観光地でなければお店もたくさんありません。
都会や街をイメージして「仕事がない」、といえば確かに仕事がない。

でも、私の知っている限り田舎に移住している人たちは
自分で仕事を作っている人が多いです。
珍しい野菜を作って都市部に卸したり、
自分で米を作って、それをコーヒーにして販売したり
ネイチャーガイドをしたり
景色と無添加食品をウリにした手作りカフェを開いたり
本業のプリント屋さんをしながら、冬の間は郵便屋さん掛け持ち、とか。
皆さん、柔軟な考えを持っています。
いくつか掛け持ちしながら少しづつ本業を大きくしているイメージです。
適度に農業をやっています。
田舎だから農業か?と思えば、そうではありません。

移住者ではないけれど、新町のNPOふるさとさんは街の商店街店主たちが
つくった団体で冠婚葬祭業を地域で担い、今はお弁当宅配なども手掛けて
大忙しです。

どの人も仕事がない、と言っているのを聞いたことがありませんし
むしろやることが多くて手が足りない、と言っています。

安定した給料、確実な賞与、退職金、などなど、そういったものを含んだ
堅実確実な仕事、というならないかもしれません。
でも見方を変えてみると、田舎には仕事がある。
どこでも若い人を求めています。
それが満足のいく給料かどうか?
それは都会よりも低いでしょう。でも、人によってはお金にはかえられない
心身の満足を得られるかもしれません。
そうはいってもお金だろ!、という声が聞こえてきそうです。
確かにそう!
でもね、安定した給料に確実な賞与、ノー残業、そういう仕事が今都会にあるのか?
みんなヒーヒー言いながら働いてる。
みんな愚痴をいいながら働いている。
みんな、行き詰っている感じがお寺にいると伝わってきます。
そう、行き詰まり感、余裕のなさが感じられます。

そんな余裕のなさが、例えば以前ブログに書いた
除夜の鐘がうるさい、とか子どもの声がうるさいとか、
そういったことにも繋がっていると思います。
・・・と、少々脱線してしまいましたが。

田舎には仕事がないか?
どんな質の仕事かによりますが、ないわけではありません。
田舎暮らしに必要なのは(仕事も大切ですが)
強い心と身体。柔軟な考え。ではないかと思います。

もちろん、自ら考え仕事を作りだし暮らしている人を紹介し
仕事のイメージをもってもらうことは大切ですし、
小さな仕事でも紹介し、示さなければ外部の人にはわからないので、
そこはアピールだと思いますが
仕事がないわけではない。
ただ一辺倒に仕事がないない!と言っている人たちの仕事はいつまでたっても
ないのだと思います。






 


Posted by 玉泉寺 at 12:34 | Comments(0) | 暮らし