幸せは感じるもの
2019年10月03日
「幸せは感じるものなんだよなぁ」とは、秋の日のポツリ副住職の独り言。
それを聞いて、以前のどこかのドラマを思い出しました。
主人公がガッツのあるパワーウーマンで、失敗を繰り返しながらも
キャリアを積んで進んでいく、というストーリー。
その主人公が大きな声で言っていたのが、
「幸せは、待っていても手に入らない! 幸せは自分でつかみ取らなきゃ!」
という様なセリフ。
それが思い浮かんで、そしてまた思ったのが、
有名な武将たちの気質を表したたとえ歌。
鳴かぬなら、殺してしまえ ホトトギス
鳴かぬなら、鳴かせてみせよう ホトトギス
鳴かぬなら、鳴くまで待とう ホトトギス
織田信長、豊臣秀吉、徳川家康の3人をうたったもの。
結局、この3人の中で長く天下をとったのは
鳴くまで辛抱強く時を待った、家康です。
ホトトギスを例に挙げて詠んでいますが
上二つの、殺してしまえとか、鳴かせてみせようとか、
自分の力がかかっているように思います。
一方で、一番下は、鳴くまで待つのですから、自分は手を出さないスタイル。
その時、が来るまで、じっと待ちます。
鳴くも鳴かないも、ホトトギス次第ですから、
自分ではどうにもならないことのように思います。
待つしかない。
(実際の天下取りは裏工作やらなんやら、タヌキ親父的にあったようですが・・)
「幸せ」はどうかというと、
幸せは、待つもの
幸せは、自分でつかみ取るもの
幸せは、感じるもの
の3つを比べてみると。
「待つのも、つかみ取るのも」、そもそも実体のない「幸せ」というものを
待ちようも、つかみ取ることも、できないのではないかと思うのです。
ホトトギスと一緒で、自分ではどうしようもないのだから
感じるしかない。
今ある、この状態を幸せだと感じる。有り難いと感謝する。
そうでないと、
例えば、待ってみたり、つかみ取ろうとしてみると
さらに上、もっと、もっと、という気持ちが絶対に出てきます。
この幸せを手に入れたら、次はコレ、もっと、もっと…という風に。
これでは、永遠に幸せにはなれません。
でも、幸せを感じることができれば、いつも幸せでいられます。
今、この瞬間も幸せは感じることができる。
これは、向上心がないとか、ハングリー精神がない、
というのとは別の話だと思います。
お寺の周りのおじいさん、おばあさんの話をきいていると
戦中、戦後は苦労の連続。
その中で、なにくそと、向上心、ハングリー精神をもって働いていたといいます。
でも、その中にも感謝や幸せがあったとも言います。
欲と、向上心は別物です。
これから秋は、美味しい食べ物もたくさんあって、
すぐに「幸せ」を感じることができる季節です

皆さんも、ぜひ、身近な幸せを感じてください。
この記事へのコメント
美味しいものがいっぱいあって幸せを感じたあとが怖いです
Posted by マーちゃん at 2019年10月04日 18:59
それを聞いて、以前のどこかのドラマを思い出しました。
主人公がガッツのあるパワーウーマンで、失敗を繰り返しながらも
キャリアを積んで進んでいく、というストーリー。
その主人公が大きな声で言っていたのが、
「幸せは、待っていても手に入らない! 幸せは自分でつかみ取らなきゃ!」
という様なセリフ。
それが思い浮かんで、そしてまた思ったのが、
有名な武将たちの気質を表したたとえ歌。
鳴かぬなら、殺してしまえ ホトトギス
鳴かぬなら、鳴かせてみせよう ホトトギス
鳴かぬなら、鳴くまで待とう ホトトギス
織田信長、豊臣秀吉、徳川家康の3人をうたったもの。
結局、この3人の中で長く天下をとったのは
鳴くまで辛抱強く時を待った、家康です。
ホトトギスを例に挙げて詠んでいますが
上二つの、殺してしまえとか、鳴かせてみせようとか、
自分の力がかかっているように思います。
一方で、一番下は、鳴くまで待つのですから、自分は手を出さないスタイル。
その時、が来るまで、じっと待ちます。
鳴くも鳴かないも、ホトトギス次第ですから、
自分ではどうにもならないことのように思います。
待つしかない。
(実際の天下取りは裏工作やらなんやら、タヌキ親父的にあったようですが・・)
「幸せ」はどうかというと、
幸せは、待つもの
幸せは、自分でつかみ取るもの
幸せは、感じるもの
の3つを比べてみると。
「待つのも、つかみ取るのも」、そもそも実体のない「幸せ」というものを
待ちようも、つかみ取ることも、できないのではないかと思うのです。
ホトトギスと一緒で、自分ではどうしようもないのだから
感じるしかない。
今ある、この状態を幸せだと感じる。有り難いと感謝する。
そうでないと、
例えば、待ってみたり、つかみ取ろうとしてみると
さらに上、もっと、もっと、という気持ちが絶対に出てきます。
この幸せを手に入れたら、次はコレ、もっと、もっと…という風に。
これでは、永遠に幸せにはなれません。
でも、幸せを感じることができれば、いつも幸せでいられます。
今、この瞬間も幸せは感じることができる。
これは、向上心がないとか、ハングリー精神がない、
というのとは別の話だと思います。
お寺の周りのおじいさん、おばあさんの話をきいていると
戦中、戦後は苦労の連続。
その中で、なにくそと、向上心、ハングリー精神をもって働いていたといいます。
でも、その中にも感謝や幸せがあったとも言います。
欲と、向上心は別物です。
これから秋は、美味しい食べ物もたくさんあって、
すぐに「幸せ」を感じることができる季節です


皆さんも、ぜひ、身近な幸せを感じてください。